「きもちのいいこと」

2010/07/12
一端、掻き出すとどんどん痒くなる。痒いという感覚は痛いというのと変わらないほどに辛い感覚である。しかも痒いところを掻くことほど快適なことはない。快楽の究極である。でもその歓びは直ぐに忘れる。

子供が途絶えないように人には性欲が備わっている。それなのに気持ちがいいことが目的になって人はセックスをするようになる。痒いところを掻くようにその歓びはなかなか思い出すのが難しい。愕然としたあの歓びを求めてまた人は掻き、美味しいものを食べ、セックスをする。

寒いからコートを買い、裸足じゃ歩けないから靴を買うのだが、衣服なら、靴ならどれでもいいとは誰も考えていない。

気持ちがいいことや美味しいことのように、一見、余分なことのような気持ちの良さが実は人が求めている究極である。

2010,7,11,北京で感じたこと。
写真は北京のKの代理店O Galleryの店内風景