本を咀嚼して粉々にしよう

2010/04/02
僕はこれまで多くの本に目を開かされ、学んできましたが、僕にとって本は食事のようなもので食べた後、僕の中に生まれた衝撃や幸福や危機感などが僕の思想や美意識となって残り、その本自体は咀嚼されて粉々になります。

ですから、僕は本を読んでもそれを書いた人の思想は語れません。僕の思想を刺激してくれて、僕の中に僕の思想が生まれるだけなのです。
人間にとって文字は思想を成長させる大きな力になっています。文字がなければこんなに人類
の文化は成長しなかったでしょう。
僕にとってデザインとういう行為は人生で言えば毎日の日常生活の行動そのものと同じです。要するに生活から思想が見つかるようにデザインから思想を見つけます。そこに本がその思想の整理をしてくれるのです。
そしてもう一つ、本というものは人との出会いが大切です。僕が感動したからと言ってだれでも感動することはないのでしょうから、美を探し思想を探す毎日のように本も探すのでしょう。
僕が欲しい美が簡単には見つからないように、僕を刺激する本も簡単には見つからないのです。だから見つけたときは本当に嬉しい。
(2010,4,2)
写真は街で見つけた金属の握手する「手」