「Kの予言が現実になる日」

2009/11/26
上海に来た。インテリア・ライフスタイル・チャイナへの展示と販売ショップ探しのためである。今朝から展示で今日は準備のための日なのだが、昨日からしきりに雨が降っている。こんな雨の歓迎は上海では長年なかったことだ。中国の天の神が「侮るではない!」と僕に警告しているかのようである。
アメリカが落ち込んでいて、その上、ヨーロッパが日本以上に不況のよう・・・。そのためにKの製品の引き合いもアジアと日本に片寄りつつある。昨年はヨーロッパも多かったのだが今年の後半はすっかりリピートオーダーがない。
元気なのは台湾。どうやらみんな感じているようにアジアだけが活力がある。世界は中国を始めとするアジアに真剣だし、Kの実感としてもやはりアジアだ。

世界は全部、デフレ傾向。元気なユニクロもニトリもイケアもみんな低価格帯の商品で勝負している。誰も彼も低価格の商品に関心がある。これは危険な状況だ。文化が痩せてしまう。美の価値が衰えてしまう。
例えばKが低価格帯を狙うとしても決してニトリやイケアなどのビジネスに太刀打ちできるはずがない。大量発注で未開拓な地域で・・・中国さえ、もう人件費はこの5年で4倍になっている・・・だからバングラディシュまで行かなければ低価格の商品は生まれない。そんな状況で彼等に勝つことなどあり得ない。
Kは初めから職人を大切にしている。Kは創る文化を復興させるために始めたようなものだ。だから職人達の仕事を値切ることなどできる筈がない。いい仕事をしてもらうための発破は掛けるけど安くしろなどとは言うつもりはない。だから勢い高い商品になる。高い商品なら高いだけの理由がなくてはならない。希有の美しさだったり、伝統的職人技だったりの理由が必要だ。Kはそれなら手に入れることができる・・・。ということは高額商品として初めからKは存在するのだ。
中国でも高額商品であることを主張しよう。安物じゃない。滅多に手に入らない職人技でつくったどこでも探せない凄い作品だと主張しよう・・・。そう思っている。

アジアの高所得層、世界に子供達を教育に出し、世界に旅行をして、ロマネコンティを平気で飲む連中に美のなんたるかを教育していこう。日本の高度成長は中産階級に支えられてきた。ユニクロやイケヤや自動車メーカーは、現在は30%程度しかいない中国の中産階級を狙っているのだが、僕のKは高所得階級がターゲットである。
未知の領域に挑戦である。インテリア・ライフスタイル・チャイナという見本市にそんな連中が来るとは思えない・・・だがこれしかないのだからここから始めよう。小さなチャンスを運に任せてしっかりと付き合ってみよう。

Kの予言が現実になる。僕はそう信じている。
(2009、11,10)


写真はLIFE STYLE CHINA 上海におけるKの展示