Yasuko's Room
元アクシス編集長関康子のデザイン寄稿

もっと知りたくありませんか?
地球温暖化キーワード集を編集しました   関康子

2004/06/29
この「ヤスコの部屋」、更新が不規則でごめんなさい。そして毎回、私が手掛けた仕事や身の回りの出来事の話が多いのですが、今回は最近完成させた印刷物についてです。


デザインや建築にとって、もはや「環境」というテーマは無視できませんし、新聞やニュース番組でも地球温暖化やエネルギー問題が語られないことはまずありません。けれども、こうした報道には専門用語が多く使われていていると同時に、環境という課題には広範な要件が含まれているために、一読しただけでは内容を把握することは困難です。そのために漠然とした不安を抱いたり、特定の課題に対して過剰に反応してしまったりする危険性を含んでいます。環境に関する報道の中では、例えば「ISO14001」「京都議定書」「JI」「LCA」「水素エネルギー」「バイオマス」「グリーンコンシューマ」「ゼロ・エミッション」「サスティナブル社会」「SOx/NOx」といった言葉が度々登場してきますが、読者の皆さんは、これらの用語をご存知ですか?

さて、今回ご紹介するのは『もっと知りたい地球温暖化キーワード A to Z』という小冊子です。発行元は社団法人日本鉄鋼連盟という、新日本製鉄をはじめ日本の製鉄会社が名を連ねる(お固そうな?)組織です。製鉄会社というと(当初は私もそうでしたが・・・)、日本の高度経済成長を支えた重厚長大の代表のような業種だと思っていました(実際に鉄を作る高炉などはまさに巨大な装置でありますが)。しかし、この冊子編集に携わることによって、「製鉄業界=環境産業」を目指して涙ぐましい企業努力をしていることを知りました。例えば、こんなことです。鉄鋼製造は鉄鉱石を2000度以上の高温で溶かすことが基本。この高温技術を応用することによって、今まで廃棄処理に困っていたプラスチック製品を燃料として活用するだけでなく、軽油やタールなどの化学原料に再生しています。このシステムを開発した新日鉄は2002年度のグッドデザイン賞金賞を受賞しています。

総じて日本企業は環境対策に前向きで、「ISO14001」(=地球環境に配慮した活動に与えられる国際規格)の取得件数は、第二位のドイツの 3,700件を大きく上回る10,620件(国際標準化機構2002年度12月現在)というものです。これだけ取得するためには、技術開発はもちろん合理的な製品設計やデザインも重要な要因を占めているのでしょう。

・・・ちょっと前置きが長くなってしまいました。小冊子『もっと知りたい地球温暖化キーワード A to Z』は、日本鉄鋼連盟がこうした企業努力を生活者に分かりやすく伝えたいという目的で、代表的な環境用語AからZまでの38ワードを厳選して、その意味やバックグランドを解説しています。もちろん豊富なデータやグラフも併記されており、これらはインフォグラフィックスで高く評価されている中川憲造さん率いるNDCグラフィックスが特別に制作してくれています。地球環境の現在のトレンドを手早く知りたいという方は是非ご一読ください。

日本鉄鋼連盟 HP 
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