DESIGN TODAY
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London Festival of Architecture 2008 Yuna Yagi

2008/06/27
6月20日から7月20日までの一ヶ月間、ロンドンで開催されている London Festival of Architecture 2008 (http://www.lfa2008.org/) は、様々な企画展、学生展、インスタレーション、レクチャーなどで盛りだくさんのパブリック・イベント。
この選びきれない程のプログラムを読み取るだけで疲れてしまうくらいである。常に建築、デザインの最先端をゆき、中心でもあるロンドン。2012年に開催されるロンドン オリンピックを控え、現在ロンドンではどんな事が起きているのか、とても気になっていたので、このフェスティバルを機に出かけることに。




ピーター・クック*率いるバートレット建築大学の学生展を鑑賞。彼らの脳内を覗いてきた。
建物に入るや否や、もの凄いパワーとエネルギーのあるファンタジー・ワールドに引き寄せられ、ファインアート学科の学生展よりも迫力のある作品達にとても驚かされた。建築の枠を超えた豊かな表現力に圧倒される。繊細で洗練された図面やドローイングが壁一面に敷き詰められ、模型は何が何だか分からないコンセプチュアルなものが目立っていた。テクノロジーとサイエンス、そしてアートのコラボレーション。クックが目指す建築を反映しているのだろうか。

ロイヤル・カレッジ・オブ・アートにも建築学科があるという事を今回まで知らなかったのだが、美術大学という事もあり、展示の仕方にもこだわりが見えた。ロンドンのアイコンである赤い二階建てバス(昔の型で、もう使われていないもの)を展示スペースに。すぐ近くでフランス人の音楽家に話しかけられ、建築の仕事をしていると伝えると、フランスでは、『建築家は地面に足があり、雲の上に頭がある』と言うのだと教えてくれた。科学と芸術を両方を持ち、夢を現実にする方法を知っている、という事らしいが、この学生展を見た後に妙に納得した。


* ピーター・クック (Peter Cook)
イギリス生まれの建築家であると同時に、教育者、作家、評論家。バートレット建築大学の他にArchitecture Association School, University College of London, Staedelshule (Art Academy) of Frankfurt などで教鞭をとり、たくさんの建築家を世に送り出した。
1960年代初頭から70年代前半にかけて、ロンドンで活動した前衛的建築家集団、
"ARCHIGRAM"(アーキグラム)の中心人物。アーキグラムといえばテクノロジーとサイエンスフィクションが融合したポップなドローイングが有名。代表作『ウォーキング・シティ』は、およそ実現不可能に思えるような、移動する都市。その作品たちは、時を経て現在でも高く評価されている。