SALONE ARCHIVES in Milan
黒川雅之のサローネ情報

黒川雅之のサローネ情報2007 vol.10
日本軍団

2007/04/20
まるでかってのヨーロッパを闊歩した団体旅行団のようである。多くのイタリアのデザイナーたちはもっぱら「お酒がおいしいよ」とそのお祭り性を歓迎している。お酒の展示が森ビルの制作した東京の巨大な模型と一緒に会場の目玉になっている。
デザインはどこへいったんだと探す。デザインは1200×1200の細かい一つずつの展示台にところ狭しとひしめいている。それぞれの関係者が来るのだから当然、沢山の人が会場を訪れる。一つずつ見るといい作品もあるのだがどうしても玉石混合にならざるを得ない。川上元美さんが選んだというデザイナーの集団はそれなりに質がそろってはいるが、思想が揃う訳がない。そのために全体としての主張は自ずから見えてこない.それは当然のことだから予想通りなのだろう。

これは東京郊外の宅地分譲地に似ている。細分化された土地が展示台となって販売されたのである。要するにディベロッパーとしか言いようがない。

一人一人のデザインの主張がこの分譲地でできるとは思えない。
サテリテのそれでも続いている思想のようなものが欲しい。日本のデザイナーが世界に主張するなにかがここから見えてくるのだといいなと思った。

哀しさだけが込み上げてくる。