OEM

2007/05/18
OEMとは<original equipment manufacturing>の略称であり、「相手先ブランドで販売される製品の受注生産」のことを言う。これは今ではメーカーの多くがこういう立場で仕事をしている。
「物をつくる企業」は、市場がなにを求めているかを予測し、それを製造して小売店に販売するのだが、この製造という中心的な作業に意識も資金も集中して、川上である「予測・企画」と川下である「広報・販売」がどうしても疎かになる。
時代を予測し、消費者の希望を先取りする能力と広報と販売の能力を持った企業が登場すると次第に古い体質をもつメーカーは「川上と川下の能力」をもつ企業にイニシアティブをとられるようになる。消費者やメディアへの情報が需要を起こしていく時代にはこの製造技術だけでは生きてはいけないのである。
「企画と広報と売る力」をもつ企業が「製造する力」をもつ企業を従えることはあっても、「製造する力をもつ企業」は直接,消費者に接点を持たないから「企画も広報も販売」もそれを持つ企業に頼らざるを得ないのである。
こうして、<ものづくりの川下と川上の力>をもつ企業が「工場を持たないメーカー」として登場してくる。輸入代理店として始まったカッシーナ・ジャパンやアルフレックス・ジャパン、そして「無印良品」のブランドをもつ良品計画や「フランフラン」のブランドをもつバルスなどがそれである。
それらはメーカーであり、ブランドを持ちながら工場を持っていない。
激しく変化する時代に固定的な商品を持つこともその製造装置を持つことも得策ではない。ブランドをもち顧客をもつこういった企業は<つくる技術と設備>はどこへ発注してもいいから自社でもたないでここでいうOEMの方法をとろうとする。
こう言った会社にとってOEM方式は「優れた性能をもつ製品を安価に生産する企業」を選んで発注すればいい。そのために「技術と装置をもつメーカー」は競争を強いられる。低価格帯を狙うブランドメーカーは中国企業に対してのOEMに結局は落ち着いていくことになる。

これは時代の要請なのだが、このままでは製造業がしぼんでしまう。価格競争に陥りやすくて技術を育てものづくりの魂を培うことが出来ない。<川上と川下を、製造技術を持つ企業が従える時代>は終わって、<川上と川下が、製造技術を持つ企業を従える時代>になったのである。このような時代には「ものづくりの思想」は廃れていかざるをえない。
OEMという「相手先ブランドで販売される製品の受注生産」を脱していくためには新たなる<ものづくりの組織構想>が必要になる。それは川上と川下の企業と製造業のアライアンスしかないと思う。<ハードウェアーの企業=製造技術と装置をもつメーカー>と<ソフトウェアーの企業=企画・広報・販売の力を持つ企業>がアライアンスを組んで、それぞれの得意技を発揮して協調していくことである。
株式会社Kはそれを目指している。

<ものづくりのフロー>