DESIGN TODAY
世界の最新デザイン事情

Lumiere Party レポート
by 吉行 文

2007/02/09
2月3日(土)、19時過ぎに灯火され、あっという間もなく食べられてしまった炎、【Lumiere】。
この晩、店内から外にかけて、かきわけても進めないほどの人であふれた。
並べられた【Lumiere】に各々が炎を灯してゆく
「食べた?」「うん!」「ええっ!私、まだ...」
大畑周平氏(右)と談笑する
パティシエの松野明氏(左)
この日、限定販売のチョコは完売。
炎が揺らめき、その下で溶けてゆくチョコレートの香ばしい匂いに、
「食べたいけど、本当に火がついたままでいいの?」
「一緒に食べようね、せーの....」
「一瞬熱いけど、大丈夫!」
「僕、まだ食べてない」
「私、3箱買おうかな」
と目を輝かせる一人ひとりの反応が、「炎を食べること」に少し及び腰で、ギャラリーに徹していた周囲の人々を触発して空気のなかを流れていくのがはっきりと伝わった。アコーディオンとミニピアノによる、"真夜中の遊園地"を感じさせるような音楽が奏でられ、空間が銀座をとびこえてサーカスのテント小屋や月に照らされたメリーゴーランドのあいだを飛び交うような雰囲気が漂う。時間を忘れるとはこういうことだろう。

そんな幻想的でさえある一瞬をつくりだすパーティーとなったが、この【Lumiere】構想は2005年春より、具体的に動き出していた。目黒にパティスリーをかまえる松野明氏(オーナー・パティシエ)のアドバイスをうけながら試行錯誤し、丸2年をかけて制作に取り組んできた大畑氏。ともに、アートや食にを求め表現する過程で、"デザイン"をも積極的に意識する共通点を持つ。
「もう自分のことのように嬉しい」
パッケージされて、ジュエリーのようにふたつのチョコレートが並ぶ赤い箱を手にしながら、会場に駆けつけていた松野氏の顔がとろけそうにほころんでいた。

きらきら煌めく温かい時間を。